モンテーニュ通りのカフェ
DVDで借りっぱなしになっていた「モンテーニュ通りのカフェ」をみる。2006年フランス映画。監督はダニエル・トンプソン。原題はFauteuils d'orchestreで、日本で初公開された時には直訳して「オーケストラ・シート」だったそうです。パリ8区の劇場前のカフェに集まる人々の群像劇。こんなに楽しいフランス映画は『アメリ』以来です。主役のジェシカを演じたセシール、「オリーブ」から抜け出た女の子みたいです。ほんとうにキュートですね。
DVDで借りっぱなしになっていた「モンテーニュ通りのカフェ」をみる。2006年フランス映画。監督はダニエル・トンプソン。原題はFauteuils d'orchestreで、日本で初公開された時には直訳して「オーケストラ・シート」だったそうです。パリ8区の劇場前のカフェに集まる人々の群像劇。こんなに楽しいフランス映画は『アメリ』以来です。主役のジェシカを演じたセシール、「オリーブ」から抜け出た女の子みたいです。ほんとうにキュートですね。
映画を観てから原作を読むというのも何となくシャクですが、「愛を読む人」の原作でベルンハルト・シュリンク著の『朗読者』(新潮文庫、松永美穂訳)を読み終わりました。ドイツ文学なんてずいぶん久しぶりです。カフカやヘッセならいざしらず、現代文学だったら高校時代にギュンター・グラスを読んで以来じゃないかな。
小説と映画の間で、ストーリーや人物設定をめぐる違いはほとんどなかったですね。原作を忠実に映画化しようとしていることがよくわかりました。こういう場合は、たいていそういうものなのでしょうが、原作を映画が超えることは難しい。やはり、小説の方が映画よりもずっと奥行きがありますね。
ですから、小説を読んでから映画をみたら、いろいろ不満も感じるかもしれない。でも、今回のやりみずはその逆でしたから、なるほどそうだったのか、ハンナは刑務所の中でそこまで変わっていったのか、そして、ミヒャエル(映画ではマイケル)はもっと陰翳のある人物だったのだな、と納得させられた次第です。もちろん、映画と小説は互いに独立した別の作品だってことを認めはするのですが...。
以前から原作の「朗読者」を読みたいと思っているうちに、その機会がないまま映画の方を先にみてしまいました。主演のケイト・ウィンスレットはよかったけれど、15歳の少年役がいま一つかなと最初は思いました。
映画の前半は15歳の少年マイケルと21歳年上の女ハンナとの情事がけっこう濃く描かれます。この映画がPG-12に指定された所以ですね。「次男とおんなじ年でケイトとあんなコトするなんて!」とひとたびは逆上するやりみずでしたが、ラディゲ『肉体の悪魔』の主人公も15歳、ヴィスコンティ『ベニスに死す』のビョルン・アンデレセンも15歳、次男とは少年のできが違うんだとむりやり納得するやりみずです。
それはさておき、その後も逢瀬を重ねる二人でしたが、ある日突然ハンナはマイケルの前から姿を消してしまい、物語は大きく暗転します。
映画の後半は、それから八年後、裁判所で二人が再会するところから始まります。裁かれているのは、ナチス執権下のユダヤ人虐殺に加担したとされるハンナ。運命のいたずらにショックを受けながらも、法学生になっていたマイケルは、被告人ハンナにとってきわめて有利に働くに違いない「ある事実」に気づきました。それは、ハンナが読み書きができないということ、そしてそのことが露見することを死ぬほど恥ずかしいと思っていることでした。(僕は初め『1Q84』のふかえりと同じようにディスレクシアなのかと思った)
マイケルは、その後いかに行動したのか? または、しなかったのか? どれだけ責任を引き受けたのか? また裏切ったのか? それは映画をみて確かめてね(^_-)
ナチズムとそれがもたらした結果への責任は、現在のドイツ人にとっても、避けたくても避けられない問題であり続けているのですね。それがはっきりと感得される映画でした。
今日は千葉までの行き帰り、i Podのプレイリストを1984年に設定しました。150曲くらいあったけれど、あの年のもろもろの出来事がまざまざと甦ってくるような15曲を選んでみました。
(1)Paul McCartney/No More Lonely Night そういう気分だった(^^;)
(2)Kansas/Perfect Lover 吉田秋生の「吉祥天女」となぜかダブる
(3)Madonna/Like a Virgin 馬場のカフェバーでエンドレスで流れてた
(4)Phil Collins/Against All Odds 映画「カリブの熱い夜」でしたね
(5)Stevie Wonder/I just Called to say I Love you あじゃすこ〜♪
(6)U2/Pride 今年、オバマの大統領就任式でも歌ったんだね
(7)Cindy Lauper/Time After Time あのカフェバーはタイムマシーンといったっけ
(8)Jennifer Rush/The Power of Love それがたぶん歪んでいたのだと思う
(9)Nena/99 Luftballons 反戦歌という気分でもなかったのだけど...
(10)Limahl/The Never Ending Story 反復強迫って言葉が周囲の流行語だった
(11)松田聖子/Rock'n Rouge 歌詞がやりみずの現実を追い越していた(^^;)
(12)安田成美/風の谷のナウシカ たしか劇場版には一切出てこなかったような...
(13)薬師丸ひろ子/Woman"Wの悲劇"より 奥さんが来日して最初に好きになった曲
(14)井上陽水/いっそセレナーデ 陽水さん復活の年だったんだね
(15)松任谷由実/ノーサイド ラグビーの歌って他に何かありませんか?
この年はやりみずにとってもたいへんな年でしたね。いろんなことを思い出してしまいました。
今日はやりみず映画の日。夕方いつものシネコンに着いたら、あと10分で「真夏のオリオン」が始まるというのでちょっとホッとした。その可能性も覚悟していた「ターミネーター4」は、最近くたびれている草食系やりみずにはちょっときついものなので。(んならパスすればいいだけなんですが...)
それでも「真夏のオリオン」は戦争映画。しんどいところもあるんだろうなと思ったが、さすが潜水艦ものにハズレなし。ラストの場面では不覚にも落涙してしまいました。主演の玉木宏もカッコよかった。「俺たちは死ぬために戦ってるんじゃない。生きるために戦っているんだ。」
設定にかなり無理があるんじゃないか、あんな優しい艦長がほんとにいたのかな、などと思って公式サイトを眺めたら、その他いろいろな素朴な疑問にもていねいに答えてくれているのにちょっと驚きました。
ずいぶん前から話題になっているようですが、先日留学生といっしょに草食系男子チェックテストに取り組んだので、その結果をご報告します。
草食系男子チェックテスト (DIME誌の以下のサイトを参照)
(1)格闘技の面白さがわからない。
(2)飲み会の乾杯で「ウーロン茶」はアリだ。
(3)告白されたら、とりあえず誰かに相談する。
(4)少女マンガを読むのは嫌いではない。
(5)「お泊まり」をしても何もないことがある。
(6)コンビニの新商品チェックは欠かさない。
(7)仕事中も、お菓子を常備している。
(8)週に1回以上、親と連絡を取っている。
判定基準
○ が0〜2個→草食度20%。まだまだガッツリ肉食系。
○が3〜5個→草食度60%。肉食系も草食系も理解する過渡期タイプ.。
○が6個以上→草食度90%。周囲からはすでに草食系と認知されているはず。
で、やりみずの解答です。
(1)× あしたのジョーは愛読してたからね
(2)○ 飲めない。ウーロン茶より緑茶の方がいいんだけど..
(3)× 告白されたことがあったっけ?
(4)○ 萩尾望都や大島弓子の全集も持ってるし...
(5)○ え、よくあることではないの?
(6)○ おにぎりとポテチはよくチェックしてるし
(7)○ お裾分けも多い職場なんで..
(8)○ 毎週月曜の朝に電話を入れています。
○が6つということで、やはり草食系認定!
大修館書店から刊行されたばかりの北原保雄編著『あふれる新語』を拾い読みしています。
全国の中高生だけを対象に新語を募り、集まった若者言葉を辞書風に編集した新書本ですが、秀逸な語が多くて興味が尽きません。ごく一部の間でしか使用されていない語や、あっというまに消えていく語もたくさんあると思うのですが、おじさんたちには思いもよらない新鮮な言語感覚やあふれる創造力には驚かされます。とかく語彙力の不足を揶揄される若者ですが、語彙力の不足を造語力で補っているところもあるのかなと思います。
とは言っても、大学生と高校生の息子に、いくつかの見出し語について聞いてみたところ、ほとんど知らない、聞いたこともないの連続でした。
ここで、いくつかの収録語と例文を紹介します。どのくらい意味がわかるかな?
(1)こそアド 「おい、こそアドしてたのかよ。抜け駆けだー」
(2)メガップル「メガップルってチューするとき邪魔じゃないかなー」
(3)やきいも【やき妹】「やき妹は萌え属性だ」
(4)うにる 「テストが難しくてうにった」
(5)サビる「よく知らない歌なのでとりあえずサビってみる」
(6)土手る「夕陽を背にして思いっきり土手ろう」
(7)モソる「数学の時間はずっとモソってたよねー」
(8)カニカマ「ずっと外にいたからカニカマや〜」
(9)鬼太郎「テストの点が鬼太郎だった」
(10)逆コナン「彼女は年々逆コナン化」している」
答はまた明日!
今日はほったらかしになっていた「やりみずホームページ」を、ほんの少し整理整頓しました。
小林秀雄や富永太郎のことをまとめてみようと思ってウェブサイトを立ち上げたのは10年前でしたが、あれこれ手を伸ばしているうちに、かえって手が回らなくなり、身辺雑記を記した「ごあいさつ」も更新がとだえがちになっていました。
3年前から、日記の部分は「ブログやりみず」に移行させ、初めのうちこそブログの機能が面白くてあれこれ試していましたが、あまり熱心に日記を更新していると、だんだん疲れがたまってきますね。あまり無理せずに、まったり更新を心がけようと思います。
本当はドラマ「ハゲタカ」のDVDをレンタルしようとTSUTAYAに出向いたのですが、みごとに全巻貸し出し中でした。それで、趣向はまったく違うのですが、先日友人のマキコさんが紹介してくれた「ジェイン・オースティンの読書会」を借りることにしました。オースティンはまったく読んだことがなくて、オースティンってアイダホかテキサスの州都だったけなどと思いながら、きっとこれもマキコさんがとりもつ何かの縁に違いないと自らに言い聞かせつつ、ゆっくり鑑賞いたしました。
本当は大好きなクラークとかル・グインとかディックとかのSF読書会だったら、得意になって持論が展開できるだろうに、「エマ」とか「自負と偏見」とか「なんとかパーク」とかになるとすべてが初見で不案内なので、見当はずれでド素人の意見を言うと、女性方の冷たい視線を浴びるのではないかと。でも、どことなくマキコさん似のジョスリンの魅力に引きつけられて、いつしかオースティンの読書会のメンバーになりきることができたような気がします。
ありがとう、ジョスリン! じゃなくて、マキコさん。この映画、素敵です。
評点 ****
木曜日は〈やりみず映画の日〉と勝手に決めているので、仕事帰りに近所のシネコンに寄りました。で、いつもいちばん待ち時間の短い映画をみることにしています。今日の映画は「ハゲタカ」でした。
先年放映されていたNHKドラマも見ていないので、登場人物のバックグラウンドとかはよくわからないのですが、思っていたよりずっと面白かったですね。ファンドマネジャーの主人公が、激烈なマネーの戦いをくぐり抜けて「資本主義の焼け野原」に立つところで映画は終わるのですが、その場所はかつて坂口安吾が「文学のふるさと」と呼んだ荒涼とした風景と何だかひどく似ているような気がします。ま、もうちょっと〈東北〉の寒いところの方が、やりみずの抱くイメージに近いのですが...。
評点***
どうも、やりみずです。
あれはあれで終わりですよね。
これから天吾が生涯をかけて青豆を探し続ける旅は、また別の物語
になるんでしょうね。
直接書かれることはもうないんでしょうけど...
リトルピープルは、白雪姫の小人たちのイメージでもいいんでしょうけれど、読むものの心を騒がせる何かがありますね。せっせと〈空気さなぎ〉をふくらませて、いつのまにかこの世界を全然別のものに作りかえてしまう妖精みたいなもの。本来的に善でもなく悪でもないのだけれども、たとえば正統キリスト教などによっては、悪魔にされてしまったであろう異端の精霊みたいなもの、ただその固有の論理やシステムに従って、この世界を浸食し再編成してしまうウイルスみたいなもの...
比喩が拙劣で申し訳ないですね。あまりにリアルすぎて、結果として夢の中の影絵のようにしか説明できない気分です。また、もっとよく考えてみます。
そろそろ『1Q84』の感想を書こうと思ったが、Tさんに「しばし待て」と止められたので、そのかわりに彼が言及してくれた村上春樹の短編「タイランド」を読み直した。(『神の子どもたちはみな踊る』所収、新潮社、2000年。)
今日は千葉の東金で仕事だったので、図書館で借りた『シンフォニエッタ』のCDを用意して未明に家を出た。
『1Q84』の設定通り用賀インターに向かうつもりだったのに、いつもの習慣で国立府中から入ってしまったことに気づくがずいぶん間の抜けたあとの祭り、しかたなくiPodを「中央フリーウェイ」に切り替えたというのはウソで、右手に競馬場をみながらヤナーチェクのファンファーレを響き渡らせようと思ったら、いやあれは反対方向だ、ビール工場だって見えやしないし...そうはいっても、やっぱり朝日に向かって走るこの道は、まるで滑走路みたいだねと心は勝手にシンフォニエッタ...
今日はここまでお休みご免...
さて、そろそろ作品について所感を述べたいと思います。
楽しい映画です。赤ちゃんが生まれてハッピーエンドというのは、やっぱりほっとしますね。殺伐としたニュースが飛び交う昨今、人が死んだり殺されたりする映画はしばらくもういいやという感覚になります。
配役もにぎやかですね。主演の観月ありさもいいけれど、包容力ある女医さんを演じる斉藤由貴にも好感をもちました。
評点*** 公式サイトはここ
小説『1Q84』の冒頭に、ヤナーチェックの『シンフォニエッタ』という音楽が登場します。全然知らない曲でしたが、その後も繰り返し出てくるので、どうも気になります。YouTubeでいくつかの演奏を聴いてみましたが、たしかに印象的なファンファーレですね。
その後、市の図書館のサイトで検索したら、何枚かCDがあることがわかったので、すぐに予約してみました。便利な世の中になったものです。
甲府行。今日は4コマの授業なので、さすがに帰りの中央高速は頭もぼおっとする。シャッフル設定を外したiPodからは、ビートルズの『ラバーソウル』と『リボルバー』の収録曲が、オリジナルの順番通りに流れてくる。
途中で気がついた。『ラバーソウル』はやっぱりジョンのアルバムだ。声のキメが全然違う。でも、『リボルバー』のジョンは、なんか今のやりみずみたいにくたびれている。それにひきかえ、ポールの颯爽としていること!
で、もういちど、ジョンだけのラバーソウル、ポールだけのリボルバーで聴き直してみる。ていうか、そうじゃない曲はどんどんスキップするだけなんだけど....。ごめんね、リンゴとジョージ....。それでね、これがけっこういけるんです。だまされたと思って、今度、聴いてみてください。
というわけで、今朝は世田谷通り経由で用賀インターから首都高に入りました。シンフォニエッタは鳴らせなかったけど、三軒茶屋付近では、けっこう真剣に非常階段を探してしまうやりみずでした。